2023年02月09日
准教授 美紗子(100)
美紗子は買った岩下透に要求する事柄を整理してみた。
女が男を買うということは、男の権利と自由を定められた期間に限って拘束し、女の意に従わせることである。その意とは…。
美紗子は意の具体的な事項を整理してみた。ひとつは抱いてもらうことだが、そんなことは買わなくてもされる。ふたつは秋の旅行のときのように大胆に接してほしいのだが、これが曖昧になっている。
そうすると、今夜買った岩下透に対する美紗子の意とは二泊三日、一緒に居て、旅行の時のように接して欲しい。それだけだった。やはり女は男を買うのではなく、男に買われるのが性に合っているのかもしれない。
美紗子はそう思うと、
「わたしは岩下くんに一緒にいて欲しいだけなの。岩下くんはわたしに何か…ある」
と、訊いてみた。買われた彼には意の権利がないけど…。
透はどうせそんなことだろうと思っていたから、リビングのテーブルに頬杖をついて美紗子を見つめ、
「化粧も服装も下着もセクシーでいて欲しい。いつ凌辱されてもいいように」
と、彼女の心理を見抜いて口にした。
美紗子は顔を赤くして、
「…そんなこと」
と、呟いて視線を下げた。
顔を赤らめて視線を下げた美紗子を透はさらに虐めていく。
「美紗子先生が買った男は狼になって欲しいのか、それとも羊になって欲しいのかどちらにします」と。
欲求の強い美紗子にも女のプライドがあるから、狼なんて口が裂けても言えない。けれども羊はあまりにも白々しい。
美紗子は意識して背筋を伸ばして、
「狼でも羊でもありません。秋の旅行に行ったときの岩下透という男です」
と、内心、思っている返事ができてほっとした。
透もそれ以上、美紗子を追い詰めることができないで静かに口を閉じてから、
「セーターを脱いでブラとスカートだけにして」
と、ヘンタイの要求をしてきた。
「…わかった」
美紗子は小さく返事をして椅子から立ち上がるとセーターを脱いでいった。
腰の括れがあらわになり、脱いでいくセーターの裾が乳房を窮屈そうにずりあげて突然、重力から解放した。
巨大な肉塊が落ちると武者震いして突き出した。脂肪分の少ない純度の高い砲弾型の乳房は迫力満点で、透は食い入るように見つめた。
パットが省かれたレースを主体にしたブラジャーのカップ。その透けている乳房には網目に走る静脈の薄紫色まで目視できる。
美紗子は乳房を透の視線に晒してからエアコンの暖房を22℃に設定し椅子に座った。その美紗子の乳房を透は瞬きを忘れて見つめている。
その透に美紗子は、
「…遠慮しなくていいのよ」
と、促がしてあげる。
その美紗子の声掛けに透は手を伸ばすと乳房を下から支え上げて揺すり、横から叩いて震わせた。
透の悪戯に美紗子は声を漏らしてその手を掴むが簡単に払われて、双方の乳房を縦横無人に叩かれ、揉まれる。乳房はプルンプルン、ブルンブルンと震え、そして放されてユサユサと揺れた。
「いゃぁ…ぃゃぃゃ」
美紗子は切ない声で透の悪戯を非難するが女体は歓迎して乳房の刺激を子宮まで伝えてくる。
美紗子は居た堪れなくなって、その手を掴んだり、抓ったりするが、そんなことで悪戯を止める聞き分けの良い男ではなく。揉みしだきながら、徐々にブラを持ち上げて乳房を滑り落とした。
「…だめぇ」
美紗子は露わになった乳房を腕で隠すが、その腕を叩かれて退けられる。
「腕で隠したら、もっと強く叩くから」
美紗子は透に脅かされて、乳房の全貌を透に向かって晒した。
「…いつのまに。すげえ」
透は目前にした乳房に思わず呟いた。
乳房のモデルだけで生きていけるほどに美乳だった。その乳房が畑違いのインテリの大学の准教授に与えられたのは不公平の極みだ。幸運の女神はなんて気まぐれなんだ。
透はぶつぶつ呟きながら美紗子の乳房を見つめる。なぜならば見ているだけで幸せな気分になり、血液が全身を勢いよく流れ、男のモノまで勃起させる。
「美紗子先生、こんな綺麗なオッパイが俺のモノでいいのか」
透は美紗子に訊いた。
「岩下くんのモノよ」
美紗子もはっきりと応えた。
「俺のモノだから所有者の許可なく隠すなよ。ほら、また隠そうとしている」
と文句を言う。
美紗子は透の論理に反論することができなく、無意識に隠そうとしていた腕をはっとして下げた。
この場は平常時から逸脱した権利関係なのだ。その権利をばかばかしいと無視したら、これまでに築いてきた肉の関係が壊れてしまう。
その美紗子に透は、この場での権利を主張してきた。
「その悪い手を頭の後にして俺の前にこいよ。権利を侵害しようとした罰を与えるから」と。
次の更新は2/17(金)です。